なぜSony RX1R IIIが気になっているか?を整理してみた
39歳。私には9歳と2歳の子どもがいる。
今後10年が、体力的にも被写体的にも「自身の写真撮影のピーク」になるんじゃないかという気がずっとしていて。そんな状況でSony RX1R IIIのことが頭から離れなくなった。
頭から離れないどころか、買う前提で考え始めている。
夕方の公園で、カメラを持っていなかった
先日、下の子(2歳)と夕方の公園に行ったとき。斜光が砂場に差し込んで、子どもが無心で遊んでいた。その光と表情が、なんともよくて。手元にあったのはスマホだけだった。
α7C IIは家に置いてきた。「ちょっとそこまで」という感覚で出かけたから。スマホで撮ったけど、なんか違うな、と思いながら帰った。
撮れてはいる。でも、撮りたかった光ではなかった。
あの瞬間に、ちゃんとしたカメラを持っていたかった。**なぜならあの光は二度と来ないから。**
そういう日が、たぶん他にもたくさんある。旅先の食事中、何気ない帰り道、子どもが何かに気づいた一瞬。そういうシーンに、α7C IIはいない。
機材はすでに完成している(それが問題)
手持ちはこちら。
- Sony α7C II
- Sony α7 IV
- SEL2470GM2
- SEL7200G
- SEL40F25G
過去に使って手放したもの。
- FUJI XE-5
- RICOH GR3
- α6400
性能的には、文句のつけようがない。普段はα7C II + SEL40F25G(40mm F2.5)で、約700gのシステムを使っている。
画質は申し分ない。撮れる写真にも満足している。
じゃあ何が問題かというと、持ち出す頻度が低い。
700gって、別に重くはない。でも「ちょっとそこまで」という日に、なんとなく置いていってしまう。あの夕方の公園みたいな日が、じわじわ積み重なっていく。
軽いカメラを試した歴史と、そこから分かること
軽さを求めてRicoh GR IIIを試したことがある。チープさとAPS-Cの画質が気になって手放した。
Fujifilm X-E系も試した。同じ理由で手放した。
Zeissレンズの描写は好きだった。でも大きさで手放した。
このパターンを並べると、自分のことがよく分かる。「画質と質感には絶対に妥協できない」という、わりと頑固な欲求がある。軽さのために画質を落とすという選択は、どうも自分には向いていないらしい。(わかってた。ずっとわかってた。)
つまり「軽くてフルサイズ画質」という条件が、自分の要件だ。
なぜRX1R IIIなのか
誰かのレビューで存在を知って、調べ始めた。スペックをざっくり整理すると、
- フルサイズ61MP(APS-Cではない)
- Zeiss 35mm F2固定レンズ
- 本体約498g(レンズ一体)
- クロップ撮影で50mm・70mm相当にも対応
- 高級感のある質感と佇まい
「フルサイズでこのサイズ」というカメラが、世の中にほとんど存在しない。RX1R IIIは選択肢というより、ほぼ唯一の答えだと思う。
35mm固定という制約についても、正直あまり気にならない。
普段40mm単焦点で運用しているので感覚は近い。むしろ少し広い分、余白も一緒に撮れる。クロップ機能で50mm・70mm相当にもなるし、自撮りもしやすくなりそう(40mmはちょっと狭かった)。制約というより、なんか楽しそう、という感じ。
買わない理由も、正直に並べておく
懸念点もちゃんとある。
- レンズ交換ができない
- 価格が高い(60万円前後)
- α7C IIでも十分に撮れる
特に最後の点がしんどい。合理性だけで考えると、このカメラは不要だ。今ある機材で同等以上の写真は撮れる。これは事実。
「じゃあ買わなくていいじゃないですか。」
そう言われると、まぁそうなんですよね(わかってる)。
問いを変えると、答えが変わった
「性能として必要か?」と聞くと、答えはNOになる。
でも問いを変えてみた。
「持ち出し頻度を上げるために、このカメラが必要か?」
これだとYESになる。
撮りたいのはイベントの記念写真じゃなくて。夕方の公園の光とか、旅先の食事中の何気ない表情とか、日常の中の小さな光景。α7C IIを持ち出さない日に、見逃してきたシーン。
そういうものを撮るために、このカメラは合っていると思う。
下の子がまだ2歳という事実
下の子がまだ2歳で。この時期は、本当に一度しかない。
上の子も9歳で、あと数年すれば一緒に出かけるのを嫌がる年頃になるかもしれない(なってほしくないけど、たぶんなる)。
写真を見返すとき、「あの日持ち出さなかった」という後悔をしたくない。「面倒だったから」「重かったから」という理由でカメラを置いてきた日が積み重なっていく未来は、ちょっと嫌だなと思った。
運用イメージ
- RX1R III:日常・家族・スナップ。毎日持ち歩く用
- α7C II + GMレンズ:イベント・望遠・失敗できない場面
2台体制。役割がはっきりする。α7C IIの出番がなくなるわけじゃない。
「2台持ちは荷物が増えるのでは?」
持ち出す日が違うので大丈夫です(自答)。
最後に、自分への3つの問い
1. このカメラを毎日持ち歩く未来が、自然に想像できるか?
できる。
2. 機材の自由度より、持ち出し頻度を優先したいか?
したい。
3. 撮影体験にお金を払いたいか?
払いたい。
結論
機材としての合理性では不要。それは認める。
でも「買って後悔するタイプ」より「買わずに後悔するタイプ」だというのは、もう自分でよく知っている。
あの夕方の公園で、スマホじゃなくてRX1R IIIを持っていたら。たぶんそれだけで、買ってよかったと思える気がする。
RX1R IIIは性能を買うカメラじゃない。この10年の写真の密度を上げるために払う対価だと思っている。
ということで、買います。
いとう
写真が好きなWeb制作エンジニア|2児の父|モノクロ写真好き|Sony α7IV、α7cⅡ、FUJIFILM X-E5